小学校 高学年の部

 代々うけつがれる景色
	                         南国市立久礼田小学校
                      五年 高 橋 ここあ 

 高岡郡中土佐町大野見。豊かな自然の山奥には私の先祖のお墓があります。険しい山道を登って行くと、辺りがパッと開けそこに昔ながらの石を置かれたお墓が現れます。
 苔でおおわれて、そこだけは雑草も生えておらず何ともすがすがしい空気です。毎年、春と秋のお彼岸にお墓参りに行くのですが、いつも前に来た時のしきびがかれずに残っています。周りは杉やひのきの木で囲まれ、十体のお墓を守ってくれているかの様です。
 大野見は四万十川の源流近くで車で少し行くと久万秋のわき水があり、多くの人がそこで水をくんで持って帰っています。近くにはその水をペットボトルに詰めて県外へ出荷する工場もあり、水がきれいでおいしい所です。
 お墓に行くのが大変という事で一度高知市内に移そうという話になりましたが、おじいちゃんが、
「ご先祖様はここの景色が好きやき行きとうないって思うちゅうかもしれんで」
と言った時、そうだな、私がもしご先祖様だったらそう思うかも。と思うくらいすてきな所です。
 帰り道に通る川はすき通っていて、お母さんが子供の頃にはあゆやうなぎをとりに行ったそうです。あれだけきれいなら今もきっと色々な魚たちがいるでしょう。今度はゆっくりと遊びに行きたいと思います。
 最近は大きな道路の工事が進み、だんだんと風景が変わって来ている所も多くなりましたが、あそこの場所はいつまでもそのままの自然でいてほしいと思います。
 そのためには、環境にやさしいものを生活に取り入れ、リサイクルなどを積極的に活用するなど、自分の出来る事から始めていかなければなりません。今度は未来の子孫のために。