SANちゃん・RINちゃん新聞                    −第18号−
 春・夏・秋・冬
植 物 学 校in甫喜
平成19年に2巡目となる四季を通じての植物学校が開かれました。平成18年に引き続き、講師は鴻上先生です。
春のスミレに始まり、夏の樹木、秋の山野草、冬の植物と四季折々の植物観察が行われました。
アリの巣の周りにスミレが多いのは、アリがスミレの種を運ぶからです。何故ならスミレの種の先にエライオソ−ム(お砂糖のようなもの)が付いているのです。アリは、その甘いところだけ食べて後は捨てるのて、捨てられた種から芽が出てスミレは繁殖します。これは、種を運ばせるスミレの戦略かもしれませんね。
スミレについて学習する参加者
イカリソウ:甫喜ケ峰には、本来あってはいけない植物。人工的に植えられているので、甫喜の生態系の為に、早急に対処すべしとの事でした。
東北地方以南の太平洋側や本州の日本海側に分布。
イヌフグリ(オオイヌフグリ):ヨ−ロッパから西アジア原産の帰化植物 明治初期に渡来
そのかわいい姿から密かに人気が高い植物です。
タンポポも日本在来のものは、希少価値になりつつあります。甫喜ケ峰でみられるタンポポも大半が帰化植物のセイヨウタンポポです。
セイヨウタンポポと日本在来のタンポポの違いは
@在来種は、春しか咲かないのにくらべ、セイヨウタンポポは年中開花するため、繁殖力が強い。
A在来種は総苞がまっすくのびていて、セイヨウタンポポは総苞が折れ曲がっている。などです。
日本では、ごく身近にあって、とても親しまれている草花の中には結構沢山の帰化植物があります。甫喜ケ峰森林公園も例外ではなく、あちこちで帰化植物を目にしました。タンポポなどはその最たるもので、最近は在来種を探すのが困難なくらいです。繁殖力の強い外来種に押され気味のタンポポたちに「頑張れ−」と声を掛けたくなりました。
フキノトウ:春の植物には、食用になるものがいくつかありますが、このフキノトウも茎をきんぴらにすると結構おいしいらしいです。
イヌフグリよ、おまえもか!
先生のお話を聞いて熱心にメモを取っていました
ジロボウエンゴサク(次郎坊延胡索:スミレを太郎坊というのにたいして、この植物を次郎坊といいいます。元来、ピンク色のものが多いのですが、甫喜ではめずらしく、殆どが白花です。
     アリアケスミレ
不思議な事に毎年同じ場所には咲きません
子供たちはカニを見つけては大喜びでした
カキドオシ:垣根を通り越して伸びていく生命力から、「垣通し」と呼ばれる。シソ科で原産国は日本。生薬としても使用され、子供の、かんを取り除く薬ということで、疳取草(かんとりそう)の名もある。
花木の森を散策
小さいカニが沢山歩いていたり、春の植物を見つけては名前を教えて頂き、お天気にせかされながらも、ゆっくり山の中を散策した参加者達でした。
春の部は4月に開かれました。お天気をにらみながらのスタ−トになりましたが、沢山の植物を観察できました。